Magnanimous members
新年がはじまりました。今年はどんな年にしたいですか?Masaです。
厳しい寒さ少し緩んだ土曜日、みなとみらいトーストマスターズクラブは第377回例会を行いました。総合司会Osさんが選んだ本日のミーティングテーマはThe Pathways。これはトーストマスターズインターナショナル(本部は米国)が提供する学習用プログラムの名称で、現在11本の学習シナリオが準備されています。人前のスピーチ、プレゼンを極めようとする道、会場に笑顔の花を咲かせようとするエンターテイナーの道、人に寄り添って成長を手助けするコーチの道など、テーマ別にプロジェクトが準備されています。日本語にすると、生き方とか、方針とか、経路とか。好き好きはあるものの、各々のプロジェクトの内容から学べることは多いです。
文法や良い言葉、誤った用法をチェックする担当(GRAHCO)が選んでくれる本日の言葉(WOD、Word of the day)はMagnanimous、度量の大きい、寛大な、高潔なという意味のある形容詞です。新しい言葉や使い方を覚えるために、参加者は例会中にこの言葉を使用することを推奨されます。
そんな即興を試すチャンスがTable Topcis Session。本日の司会Tmさんは、流暢かつ高潔な英語を紡いで質問を投げかけます。今年達成したいことは何か、好きな季節はいつか、このトーストマスターズ活動で成長したことは何か、等。その場で指名された会員は、WODを利用しながら質問に回答し、英語で考える力、伝える力を鍛えていきます。
We agree to play board games globally.
例会のメインイベント、準備スピーチでは4本のスピーチを披露いただきました。本日のスピーカーはGo westさん、人生トラベラーさん、農民さんです。
Go westさんは今年の決意について語ってくれました。彼は最近家族と暮らし始めました。異なる環境で育ち、異なる文化を持つ二人が一緒に暮らすと、どうしても意見の食い違いが発生します。例えば消費期限切れの食材を食べるか、否か。長年従ってきた考え方を変えることは容易ではありません。そこで彼が着目したのが言葉の主語。「私は」「あなたは」と話をすると、どうしても対立する点が目立ってしまう。そこで主語を「私たちは」に変えてみる、そうすると発生したコンフリクトについても、その次にどうするか、未来をどうするかに目が向き、対立の罠から抜け出しやすくなるそうです。そう、彼の決意は「私たちは」を使って考え、話すこと。そうして同じ方向を目指す。日々の仕事や生活でも活用できそうな考え方でした。
人生トラベラーさんはディベートについて語ってくれました。彼が東南アジアで働いたときに、質問の答えとしてもらった「YES」が、実際には「YES」と「NO」が織り混ざったものであり、掴みどころがなかったと感じたそうです。こうした曖昧さは文化の一つの側面でありますが、ときに人は対立する問題に直面した際に判断を行う必要があります。その際に論点を明確にし、考えを進めるためにディベートテクニックが役立つことを教えてくれました。日本ではあまり馴染みのない考え方で、新鮮な内容でした。
農民さんは5-7分のスピーチのあと、13分程度で質問を受付け、その場で回答するプロジェクトに挑戦しました。スピーチはボードゲームについて。ゲーム機やスマホを用いたゲームが席巻する中で、ボードゲームの持つ魅力を熱く語ります。その大きな違いはゲーム参加者とのコミュニケーション。飲み物や食べ物をシェアしながら、ボード越しに行う会話は、オンラインのチャットでは味わえない一体感を生むそうです。そんな彼女がお勧めするゲームはアグリコラ、ラテン語で農民を意味するとのこと。聴衆のほとんどが知らないボードゲームの世界を擬似体験させてくれるスピーチ&プロジェクトでした。
再度登場したのは人生トラベラーさん。今度は自身のリーダーシップスタイルについて語ってくれました。南米に生まれ育った彼は、南米、欧州、東南アジア、そして日本と様々な地域で働き、生活した経験があります。対立への許容度、上下関係に対する感度、労働時間に対する考え方は、国や地域によって様々です。彼が世界の仕事と生活の経験から感じたことは、リーダーシップスタイルは様々な因子と状況の組み合わせで形作られるものであり、それは周りの人々によって認められてこそ発揮されるものであるということ。内資企業でバリバリの日本式に馴染んだ私は、所属する組織から外に目を向けることも必要と感じました。
準備スピーチのあとはフィードバックセッション。4名の論評者がそれぞれに対して、「私はこんな風に感じたよ」「こんなメッセージを受け取ったよ」と、スピーチの優れた点、そしてもし改善するとすればこんなことがあるとコメントしていきます。またGRAHCOが例会中に出てきた良い表現や改善余地がある使い方を共有し、総合論評者(GE)が例会をサポートしたメンバーに対して暖かなフィードバックを送り、例会をピシッと締めくくります。
本日のベストテーブルトピックスピーカーはSjさん、ベスト論評者はKwさん、ベストスピーカーはFrさんでした。おめでとうございます。
例会では参加者みんなが話します。ちゃんと話せなくったって気にしない、それがトーストマスターズクラブのいいところです。
ゲストさん、みなとみらいトーストマスターズクラブの例会に遊びにきてください!
参加者の服装を褒めまくって、たまに褒め忘れて笑いを取るみなとみらいの会長(President)曰く、コンテストに挑戦することは優れたパブリックスピーカーになるための出世街道だ。トーストマスターズはコンテストシーズンを迎えています。様々なクラブでコンテストを開催していて、多彩なスピーチを見る機会です。
横浜市のみなとみらい、関内、桜木町周辺で活動しているみなとみらいトーストマスターズクラブは英語スピーチを楽しく練習し、話し方、プレゼンテーション、リーダーシップを学ぶことができる場です。毎月第二、第四土曜日の14:00〜16:00に例会を行っています。幅広い年齢層、英語レベルのメンバーと一緒に楽しく学ぶ場を覗いてみませんか?
私たちはいつでもゲスト様をお待ちしております。
少し勇気を出して、問い合わせフォームから連絡をいただければ幸いです。
次回の会場は例会の1週間前を目処にブログにてお知らせいたします。
コロナ禍はZoomを併用して例会を行っていますので、Zoom参加も可能です。
ご参加の前に例会の流れを知りたい方は「活動内容(例会の進行・流れ)」をご覧ください。また例会における役割(ロール)は「トーストマスターズクラブのロールについて」でご覧いただけます。
皆様とお会いできるのを楽しみにしています!
今日の独り言
トーストマスターズ活動は学びの機会に溢れています。今日は「コンテストで勝つスピーチを書くには」というタイトルで、トーストマスターズ日本代表として世界大会に出たこともあるスピーカーの英語講義がありました。
シンプルで聴衆のためになるメッセージを考え、聴衆の感情を揺さぶり、奮い立たせ、考えることや行動することを促すスピーチを作る。そのためには自分自身の経験に目を向け、自分が変わったと感じる5秒間を切り取ってみよう、という内容でした。
私自身トーストマスターズで活動を始めてから、私は自分の生活に目を留めることが増えたと感じています。これまでは素通りしてきたようなことについて、丁寧に見てみることで、新たな自分を発見することがあります。それは自動車から自転車に、また自転車から徒歩に切り替えた時に、街が新たな一面を見せてくれるかのようです。